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仏の心に近づく極上の休息場所

2009/06/18


山あいの涼しい気候に喜んでいた体が、一気に悲鳴を上げる。
久々の、いや、むしろさらに激しさを増した暑さに、頭はくらくら、汗はだらだら、のどはからから。
これだけ暑いと何をするにも億劫なのに、そんな気持ちを察してそっとしておいてくれるインド人は、ここにはいない。
午後1時のガヤ駅前。
「どこ行くの?」「ブッダガヤー行くの?」「さあ、乗って」「ヘイ、ジャパニ」
オートリキシャーの売り込み文句の洪水に、もう叫び出したい。
頼むから、ほっといて!


次から次へと湧いてくるように現れるドライバーを適当にあしらい、やっと1台まともそうなのを選んで乗り込む。
ブッダガヤーまでは13kmだから30分くらいはかかるかな。
それにしても2週間ぶりのインドらしいインドは、やはり手強いぞ。
と、ぼんやり考えている間も、のろのろと歩行者以下の速度でしか進まないオートリキシャー。
あ、ドライバーの横にひとり座った。もうひとり、今度は反対側にも。
貸切のつもりで値段交渉したのに、乗合リキシャーに早変わり。
相変わらず平気で予想外のことが起こる。
希望定員に達したのか、ようやく勢いよく走り出す。

降ろされたのは道幅の広い大通りだが、不気味なほど人の気配がない。
暑すぎる午後は、皆外出を控えるのだろうか。
郷に入ってはの精神で、暑さが落ち着くまで宿で休むことにした。
夕方、まだ暑さは残るが、太陽の光が和らいだ分いくらかましにはなった。
各国の仏教寺院巡りは明日にして、まっすぐにブッダが悟りを開いた場所として知られる菩提樹のあるマハーボディー寺院を目指す。
入口でサンダルを預け、太陽熱をたっぷり含んであつあつになった石の上を跳ねるようにして歩いていると、黄色い袈裟をまとった僧たちとすれ違う。
きっとタイから仏跡巡りのためやってきているのだろう。
寺院の中に入って金色の仏像にお参りしたら、建物の裏手に回っていよいよ菩提樹との対面だ。
白い大理石が敷き詰められた床に座って、大きな傘のようにありがたい日陰をつくってくれる木の下で瞑想している人々に混じって、腰を下ろしてひと休み。
柵に囲まれているので菩提樹そのものに近づくことはできないが、ただこうして座っているだけで穏やかな心持ちになれる。
それは、ここが仏教徒にとってとくに重要な意味を持つ場所だから、というより、つねに菩提樹が直射日光を遮ってくれるおかげで涼しく、ひとたび風が吹くととてもさわやかで、ブッダガヤーでいちばん快適な屋外スペースに違いないと感じたせいかもしれない。


次の日も、まずやってきたのは菩提樹の木の下。
参拝に訪れる人を眺めながら、自然に落ちてくる葉っぱを待って、拾う。
もっと木の下に散らばっていると思っていたのに、ぐるっと1周回ってもただの1枚も落ちていなくて、新たに落ちるのをじっと待っていたら結構な時間が経ってしまった。

時計を見ると、もうすぐ11時半を回ろうとしている。
まずい、正午から14時までは閉まっているところが多い仏教寺院、このままではしばらくどこへも行けなくなってしまう。
午前のうちにひとつだけ離れて建っているビルマ寺(ミャンマー寺)へ向かうことにして、それ以外は午後に回す。
こじんまりと建っているビルマ寺は、周りの建物と馴染んでいてうっかりしていると素通りしてしまいそうな雰囲気。
さあ中へ、と思ったら、まだ時間前なのに鍵が掛かっていて入れない。
かつてミャンマーを訪れたときに面白いと思った、クリスマスツリーのデコレーションのように仏像の周りでぴかぴか光る豪華な電飾を見られるかも、と期待していただけに残念。
休憩を挟んで挑む午後の部。
14時過ぎはまだまだ暑い時間帯だが、割とコンパクトにまとまっているからなんとか見て回れるだろうと歩き始める。
そして、いくつかの寺院を巡っているうちに重大なことに気づく。
寺院の写真を撮ろうとしても逆光になっていて、うまく撮影ができない。
午前中がベストタイミングだったのか、と悔やんでももう遅い。
気を取り直して中国、チベット、バングラデシュなどと回ってみて、いちばん度肝を抜かれたのがブータン寺。
外観の壮麗さもさることながら内部の色づかいが秀逸で、細工も小道具も細かい点まですべてが美しかった。
一気にブータンへの興味が急上昇、いつかはぜひ本場の寺院を見に行こうと、心に誓う。

忘れてはいけない、我が国日本の寺院へももちろんお参り。
まずは大仏に会いに行く。

青空をバックに堂々とした姿で座っている大仏の前では、インド人が一生懸命砂を掘っていた。
違う違う、掘り起こしても何も出てこないから。
線香があればやり方を実演できるが、口で説明するのはちょっと難しいからとその様子をもどかしい思いで見ていた。

そのあとにやってきたブータン寺の隣にある印度山日本寺では、その外観を見て、小さい頃からよく目にしてきたお寺そのものの姿に懐かしさがこみ上げる。
よく見ると木造風に見せたコンクリート造だが、中には本物の木材をふんだんに使用していてなんとも落ち着く。
敷地内には教育費無料の学校「菩提樹学園」や毎日300人の患者を無料で診てくれる診療所、日本語の書籍を揃えた図書館など、さまざまな施設が揃っている。
ちょうど制服を着た子供たちが下校するところに出くわし、境内の石段からその姿を眺めていた。


もう17時。
ちょうどタイ寺まで来ていたので、そのままお勤めが始まるのを待つ。
ぽつぽつと集まり始めた僧が正座をして、読経を始める。
そう言えば、日本寺でも17時から座禅会をやっているはずだ。
せっかくなら実際に体験できるそちらに参加してみようと、タイ寺を後にする。

すでに数人が座禅の最中。
座禅用クッションが準備してあるのでそちらを引っ張り出してきて、静かに座ってポーズを整える。
日本でも座禅会なんて滅多に参加する機会はないけれど、これはなかなか心地がよいものだ。
静かな環境で目をつむると、鳥の声や木の葉が風に揺れる音など普段はほとんど意識していなかった音が聞こえてくる。
しかし急ぎ足で歩いてきたせいもあるけれど、なかなか汗が止まらない。
ぽたぽたと落ちる汗が気になって集中できず、10分もせずに切り上げることにしたとはなんとも情けない話だが、同じように離脱していく人もいたぐらいだから結構暑かったはず。
夕食後に、夕涼みがてら夜のマハーボディー寺院を再訪すると、昼間とのあまりの違いにたまげてしまう。
電飾のパレードが寺院全体を包み、まるで遊園地に来たみたいだ。

自分が悟りの境地に至った場所が今ではこんな姿になっているのを見て、ブッダはどんなことを思うだろう。
平和であるならこれはこれで意外と悪くないな、なんて穏やかな微笑みをたたえて見守っているのだろうか。



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2009.6.6 ブッダガヤー / Buddha Gaya

Join the discussion 4 Comments

  • kiyo より:

    15年前ブッダガヤーへ行き、どこもホテルが空いていないので日本寺に泊めてもらいました。
    意図せず深夜特急と同じ展開になりました。

  • ガク より:

    ブッダガヤーってことはそろそろ旅の終わりも見えてきたのかなぁ?
    それともグジャラートとか北西を目指すのか?
    今後の展開が楽しみだね!

  • April より:

    Pretty cool post. I just found your blog and wanted to say
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  • かな子 より:

    ■kiyoさん
    ということは、朝晩のお勤めもされたのでしょうか。
    お寺に泊まるのも一興、とは思ったのですが、なにせエアコンなしでは眠れなくて(笑)。
    この時期はお坊さんも不在のようで、お話を伺ってみたいと思っていただけに残念です。
    ■ガクさん
    インド一周を終えて(グジャラートも前半に滞在済み)、なのにまだ終わらないこの旅路。
    さて、次はいったいどこへ向かうのか!?
    こうご期待、と言っておこう(笑)。
    >April
    Thank you for visiting our web site!
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