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2016年のオリンピック開催地がリオ・デ・ジャネイロに決まった。
IOC総会当日、リオでは学校を休校にしてしまったというのも日本からすると考えられない発想で、さすがブラジル、と感心してしまう。


午前0時。外出先から帰宅し、さすがに一日出かけっぱなしで疲れたから早々に寝ようと思ったのに、テレビをつけたら結果発表が気になって眠れなくなってしまった。
だったらこの際、最後まで見届けようと覚悟を決め、シカゴ、東京の落選を布団にもぐったまま見ていた。
マドリードとリオ・デ・ジャネイロの一騎打ち。心の中ではある片方にどうかチャンスを、とひたすら願っていたが、果たしてどうなるのか。
午前2時ちょっと前に、IOC会長が大きな封筒を開けてひと言、「リオ・デ・ジャネイロ!」と言った瞬間に鳥肌がぶわっと走った。
やった! 願いが通じた。
しばらくして発表されたときの現地の様子に映像が切り替わったら、リオのコパカバーナビーチにある特設会場の盛り上がりぶりはもう、大変なことになっていた。
サンバで一同、大合唱アンドダンシング!
決定の瞬間の動画はこちら。

リオでは何度かライブに足を運んだけれど、マリア・ヒタのときもカエターノ・ヴェローゾのときも皆が口を揃えて大合唱。
せっかくの本人の声が聞こえないという苦情もたまに聞くけれど、こういうノリのよさはブラジルならではという気がしてとても好きだ。
どうせ開催するならなら好きな街に決まって欲しい。
そうすればオリンピックのときに現地のリアルタイムの映像が見られるし、それを見て旅した当時のことを思い出して二度楽しめる。
そんな勝手な願いから、ぜひリオにはがんばって欲しいと思っていた。
リオは今まで訪れた街の中でもとても印象深い街で、いちばんと言っても過言ではないほどに気に入っている。都会でありながら美しく、しっかり整備されたビーチが大通りのすぐ目の前に広がり、ちょっと脇に目を向ければボコボコとさまざまな形の山々が並ぶ。
夜に繁華街に出向けば毎日極上のブラジル音楽を聴かせてくれるライブハウスが建ち並び、おしゃれなショップも多い。
それでいて人々は陽気で人なつっこく、かつ、とてもやさしく親切。

たとえば、ライブでたまたま相席になった人と仲良くなって、翌日サッカーの試合に連れて行ってくれたり、
地元の憩いの場といった風情のバーでビールを飲んでいたら、いつの間にか誰かがビール代を支払っていてくれたり、
現在位置を確かめようと地図を広げたら、走行中のバスが道の真ん中で停まって、「どこに行きたいんだ?」と尋ねてきたり。
ブラジルはとかく危険と言われるからこちらも相当構えてブラジル入りをしたというのに、普通に街を歩いているだけでこんなに旅人に手を差し伸べてくれる都会がほかにあるだろうか。
もちろん、自分たちが被害に遭わなかったから安全、と言い切れるわけではなく、残念ながら強盗やひったくりの被害に遭ったという人にも何人か出会った。
さて、ブラジルの生きた情報を提供してくれるブログ、Re-Dekassegui パウリスタライフの「リオに舞い降りたオリンピック2016」のエントリーで知ったのだけれど、このプロモーションビデオのプロデューサーは「City of God」で映画監督をつとめたFernando Meireless氏だそう。
どおりでかっこいい仕上がりになっているはずだ。
これを見るたびに、リオの美しい風景や楽しい思い出がよみがえってきて感慨にひたってしまう。必見!

メイン会場となるのはかつて世界一の大きさを誇っていたサッカースタジアム、マラカナンになるようだ。

オリンピック開催まであと7年。
その頃にはすぐ隣にあるニテロイもさらなる発展を遂げて、2007年に訪れたときには建設中の建物ばかりだったニーマイヤーの作品群も完成しているのでは。

オリンピック開催中は競技中継も大事だけれど、リオの魅力あふれる街の映像をたっぷり放送して欲しい! と思わずにはいられないブラジルびいきの旅音であった。
>> ニーマイヤー建築写真
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2009.10.5 鎌倉(だけど、心はリオ・デ・ジャネイロ)

Join the discussion 2 Comments

  • tyukita より:

    Rioに決まって嬉しいですね!!東京は残念だったけど…。でもにわかにブラジルが注目されて、もっといろんなメディアに取り上げられ、語学の参考書などが増えたら…いつかブラジル行きを検討している者にとってはありがたい限りです(数ヶ月前にメールを出させていただいた青森市出身の者です。おぼえていらっしゃいますか)。

  • かな子 より:

    ■tyukitaさん
    南米初のオリンピック開催なるか、ということで、かつてブラジルを旅した者として、ちょっとひいきして応援しちゃいました(笑)。
    でも熱意は充分に伝わりましたよね、あの盛り上がりぶりは、日本には真似できない!
    さて、ずっとブログを読んでくださってありがとうございます。以前協力隊でグアテマラから帰ってきたばかりのtyukitaさんですよね?
    その後、ブラジル行きは着々と進んでいますか?
    う、うらやましい……。

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