Skip to main content


土曜日は都内へお出かけ。
まず訪れたのは新宿のリビングデザインセンターOZONE。
現在開催中の「第6回 暮らしの中の木の椅子展」を見るためだ。


この展示は木の持つ温かみ、機能性、デザイン性、座り心地などを競う公募展として、2年に一度開催されている。このうちの針葉樹部門で、スタジオヴェアスゴを主催している友人の作品が見事入賞!

作品名「SEKIRYO」。
杉の木で作られたという、ゆるやかなカーブを描く座面が美しいこのスツール。
どっしりとしているが、素材から木のぬくもりとしなやかさが伝わってくる素晴らしい作品に仕上がっている。
彼の生み出す家具でもっとも共感できるところは、
「なぜ国産材を使わずに輸入材ばかり使うのだろう? 国産材を使って、森を適正に管理しながら余計な輸送エネルギーを使わずにものづくりができればいいのに」
ということ。
なるほど、ごもっともだ。
とはいえ、一概に国産材に切り替えれば済む、という単純な話でもない。
なにせ杉やヒノキなど、家具にするにはやわらかい材料が多い、というのも国産材の特徴。
無駄なものを省いたシンプルなデザインにするためには高い加工技術を要すること、そしてツメで引っかいたりすると簡単にキズがついてしまうためにメンテナンスが欠かせないことなど、さまざまな手間がかかるという一面もある。
しかし、この家具には「育てる」楽しみがある。
変化していく風合いを感じ、キズがつけばその瞬間が思い出として心に残る。
買った瞬間に感じる喜び、プラス育てる楽しみがあるなんて、1脚で2度おいしい良品だ。
 会期:2008年6月5日(木)~7月8日(火) ※水曜日(祝日を除く)休館
 時間:10:30~19:00
 会場:リビングデザインセンターOZONE
     (3F OZONEプラザ、6F リビングデザインギャラリー、パークサイドスクエア)
     〒163-1062 東京都新宿区西新宿3-7-1新宿パークタワー
 入場:無料
なお、この展示はこれから札幌や長野でも開催予定とのこと。
詳しくは暮らしの中の木の椅子展のサイトにて。
展示を見たあと、とあるお宅へ向かう。
家主の名はナガハマ夫妻。
我々が中南米を旅していた頃からブログを見てくれていて、阿佐ヶ谷のイベントにも遊びに来てくれた彼らは、もうすぐ世界一周の旅に出る。(気さくでゆかいなナガハマ夫妻のサイト「ザ★ナガハマ ~夫婦de放浪~」では、サイトを更新しながら世界を駆け巡るそうなので要チェック!)
しばらく会えなくなる彼らとじっくり話したくて、壮行会にお邪魔してきた。

会場である彼らの家は、壁にも天井にもフローリングにもたっぷり木が使われていて、山小屋のようなあたたかい空間でとても心地がよい。集まっている人たちも旅人が多く、本当に山に遊びに来ているような気分。到着したのは夕方だったが、すでに宴はかなりの盛り上がりを見せていた。

手作りの燻製ベーコンや、持ち寄りのおいしい食事をつまみながら旅の話で盛り上がっていると、衝撃の事実が発覚!
それはアジアについて書かれた1冊の本をきっかけに始まる。
「極楽アジア得本」という本に、写真つきで記事を載せてもらったことがあった。
しかし10年以上前に発売されたもので、すでに絶版。
そんな事実も知らずにナガハマ夫妻はたまたまその本を購入して、トイレで読んでいたところに「あれ? どこか見覚えのあるような・・・。あっ!」と気づいて絶叫したそうだ。まだ大学生のときの若い姿を見つけられるのは恥ずかしいものがあるが、まさかこんな近しいところでつながるなんて、いったいどれほど強烈な縁なのだろう?
そういや以前、香港のゲストハウスに本があったよ、と教えてくれた友達もいた。
この本には、ギターを持って旅をすることについて書いた。
今回の中南米の旅には持っていかなかったが、アジアを回っていた頃はマーチンのバックパッカーというギターが旅のお供だった。ギターがあれば、現地の人や他国のツーリストと一緒に歌ったり、ジャムったり、言語を飛び越えて簡単に仲良くなれるのが楽しい。旅に何かひとつ、遊べる道具を持っていくと豊かな時間を過ごすことができる、ということを伝えたかった。
「極楽アジア得本」は既に絶版になっているけれど、アマゾンのマーケットプレイスに1円から出品されているので、気になった人はチェックしてみてください。この本にはNO TRAVEL,NO LIFEが大好評の須田誠(Makoto♪)さんも寄稿しています。

商品
POPPIN BOOKS

2008.6.28 東京
by スミサト

Join the discussion 5 Comments

  • ishizawa より:

    その縁は凄い!!
    やっぱり巡り巡っているのかなぁ〜縁ってw
    木の話も納得です。
    いくら加工したとはいえ、そこからも
    また育てていく、手をかけていく感覚って
    大事だと思うし、そういう思いがあるから
    モノも大事にできるんだなって思いますw

  • かな子 より:

    ■ishizawaさん
    年を重ねるごとに、知り合った人がじつは友人の友人だったとか、なにかしらつながりのあることが多くなってきました。
    あとはこじつけで「これって縁かも」と思うようにしているので、単純に多い気になっているだけ、かも。(笑)
    便利さを追求すると、途中の過程(買った家具を育てるなど)がすっぽり抜けて、それをゆっくり楽しむという機会がなくなってしまう気がします。
    でもじつはそれが大事なことだっていうのは、みんな知っているんですよね。
    本能みたいなものでしょうか?

  • ishizawa より:

    そうですね~・・・
    やっぱり人間も自然の中の一部であるから
    そうした気持ちは本能であると思いたい!
    その気持ちがなくなってしまったら・・・
    ちょっと寂しい以前に、悲しくなっちゃいますね~!

  • chie より:

    先日は遠いとこお越しいただきありがとうございました〜。
    いやー、あの本はビックリでしたよ(笑)
    『縁』ってことで、これからもよろしくお願いします!

  • かな子 より:

    ■ishizawaさん
    でも、その便利さが当たり前になったら、そういう気持ちが忘れ去られることも考えられるかもしれません。
    そうならないよう、気づいたときにちょっと思いをめぐらすことができれば、きっと大丈夫じゃないでしょうか。
    ■chieちゃん
    もう3日寝ると、世界一周スタートだ!
    気をつけて行ってらっしゃい!
    鎌倉FMでの世界各地からの生レポート、期待してます。(笑)

© Tabioto all rights reserved.