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旅音の本、「中南米スイッチ 気ままな中南米旅行記」の表紙が決まった。
タイトルにもピッタリなデザインで、とても気に入っている。
スイッチの「チ」が転んでいたり、表紙に文章があったり、こんな表紙、他にはない!
それ以外にも面白いところがあるけど、それはぜひとも実物を手にして確認してもらいたい。
デザインは、旅好きにはおなじみの雑誌「Neutral」(白夜書房)や、R25、Plantedなどを手がけるSoup Designの友人にお願いした。
素晴らしい仕上がり具合、彼にお願いして本当によかった。
話は変わって、本の発売日ってどうやって決まるかご存じだろうか?


店頭に並んだばかりの本なのに、本の最後の方に載っている発売日がまだ先の日付になっていたなんて記憶がないだろうか?

「発売日の記載は、書店さんの注文に対応できることを踏まえて決めているもの。
実際には今月末には本が書店に並んでしまうのに、書店からの返品を遅らせるために、
記載する発行日を来月末にしておこうなんて会社もあるようです」
Excite bitより一部抜粋

なるほど、という感じだ。
「中南米スイッチ」は早ければ4月下旬に並ぶかもしれないが、出版元である新紀元社のルールでは、
実際に並ぶ時期のすぐあとの大安を発売日としているそうだ。
これははなかなか粋なはからい。
ただ、書店によっては店頭に並ぶまでに時間がかかる場合があるので、いちばん早く、
しかも確実に手に入れるなら阿佐ヶ谷ロフトAの「旅人の夜 第4夜 五感で味わう中南米」のときに!
本つながりで、最近読んで面白かったものをご紹介。
帯にはこう書いてある。
税金ゼロ。
学校・病院はタダ。
食事はすべて外食。
国民は誰も働かない・・・。
そんな夢のような国が本当に存在するんです。

その国とは、ナウル共和国。
オーストラリアから比較的近い南太平洋に浮かぶ小さな小さな島国。
バチカン市国、モナコ公国に次ぐ世界で3番目に小さい国。
この島は先進国が欲しがる貴重な資源、燐鉱石(りんこうせき)でできた島である。
アホウドリの糞が長い年月かかると、燐鉱石になるそうだ。
戦後に独立し、今までの暮らしを捨て、燐鉱石だけの利益で暮らす生活が始まった。
利益は平等に国民に渡る仕組みとなり、国民は誰も働かなくなった。
採掘作業は出稼ぎでやってきた外国人が行い、これまた出稼ぎの外国人がレストランで料理を作り、
政府の役人まで出稼ぎ外国人が占める。
1980年代、ナウルは世界で最も豊かな国にまでなった。
しかし、そんな現実はいつまでも続くハズもなく・・・
ついに訪れた、燐鉱石の枯渇。
政府はオーストラリアやグアムに不動産投資を始める。
しかし、この程度ではとても国民全員が暮らす分をまかなえない。
国民に再び働いてもらおうとしたものの、誰も働き方を知らないという、そんな国。
ここからすごい作戦に打って出る。
国籍の販売と、税金のないネット銀行の設立。
このふたつの対策により、世界中からマフィアやテロリストのブラックマネーが流れてきた。
アメリカで起きた9.11の後、テロを助長する原因だと非難され、ついに銀行は崩壊。
それにともない、国家財政も悪化。
そのとき、オーストラリアから援助の手が!
そのかわり、アフガニスタンからの難民の受け入れを依頼され、引き受けることに。
この難民は一時、総人口の20%までなったという。
外国人労働者も含めると人口の半分は外国人。
その後もあるわあるわ、驚愕の事実。
なんと、大統領がふたりいた(2003年に発覚)!とか、今度こそ本当に破産の危機が!とか、
とにかく「なんでそんなことが!?」という展開に、驚くばかり。
とても興味深く、あっという間に読み切った。
と言っても文字数が少なく、物語風に書かれているので、大人だけでなく小学生でも楽しめると思う。
ちなみにこのナウル共和国、タモリが「笑って!いいとも」を始める前に行ったことのある、数少ない外国のひとつだそう。
(「笑って!いいとも」があるため、海外にはほとんど行ったことがない、いや、行きたくても行けないらしい)
なぜそのひとつがナウル共和国なのかが気になるトコ。
かつては鹿児島からナウル共和国行き、なんていう飛行機があったらしい。
相変わらずたくさんの謎に包まれた、不思議で面白い国だ。
この本は「アホウドリの糞でできた国(古田靖/アスペクト刊)」というもの。
イラストも秀逸(「大人たばこ養成講座」などを手がける、寄藤文平による)!

商品
POPPIN BOOKS

2008.3.27 鎌倉
by スミサト

Join the discussion 14 Comments

  • かず より:

    そうそう、この本、面白いよね。
    ってか値段が良心的だったので、思わず手が出てしまいました。
    あっという間に読めるけれど、ふとした瞬間に読めるのが良い。漫画のような実話なんだよね…
    この本を読むまで知らなかったけれど。
    中南米スイッチもそんな本になると良いね。

  • ふく より:

    Hola!スミさんかなちゃん。出版そして発売決定おめでとう。私のサイトでも少しコメントしてます。旅をしてると「嘘だろう~」とか思うような事にいっぱい出会うけど、破産の危機を何度も乗り切るためのアイデアは誰が考えたんやろね?その大統領と話をしてみたいわ。何語かわからないけど。ナウル共和国面白いね。

  • RonRon より:

    おひさしぶりです。
    素敵な本が出来上がりましたね!
    早く手にとって見たいです。

  • まつき より:

    発売が楽しみです♪
    函館でも手に入るよね???

  • ポンチのお父さん より:

    本を読むって素敵ですね。
    つい最近のこと、三笠書房から「本は10冊同時によめ!」と言う本が出ました。著者はあのマイクロソフトでユニークな社長であった成毛眞さんです。ここまで言うのか?と驚かされますがこれほど如何に本を読むかについて自分の流儀を持った人は私の周りには居ません。
    20年以上前に、北海道の千歳の会社で働いていた成毛さんは当時から並の人間ではありませんでしたが、自分を持っている人生は立派ですね。
    本を買って良かったなと思うのにはいろいろな評価があり、私は、本を買ったときに、共感・反論・著者の人柄など楽しんでいます。忘れていましたが装丁も大切ですね。
    澄・加奈子さんの本を楽しみにしています。

  • kawai より:

    出版楽しみだなー!阿佐ヶ谷、行く予定でいますので。

  • スミサト より:

    ■かずさん
    おっ、さすが、読んでましたか。
    パラパラめくるだけで楽しいよね、どのページにも驚きがあるという感じがイイ。
    中南米スイッチも結構どのページから見ても楽しめるんじゃないかなって思ってます。
    ■ふくちゃん
    サイトでの告知ありがとう!すごく嬉しいです。
    旅先って本当に日本ではあり得ないことが毎日起こって日々驚いたり楽しんだりだったなー、ナウルは一応政府議会みたいなのがあって、そこで決められたものみたい。
    ■RonRonさん
    お久しぶりです!
    逗子でも手にはいるように手配したいです。
    二宮書店かな、出来たら新逗子の本屋にも!
    ■まつきさん
    函館でも手に入ると思います。
    もしかしたらGW明けとかになってしまうかもしれませんが、よろしくお願いします!
    ■ポンチのお父さん
    10冊同時に読むのは万人には難しいかもしれませんが、色々考えながら違う要素も頭に取り入れて行くのは良いことかもしれませんね。
    ■kawaiくん
    阿佐ヶ谷、良かったら遊びに来てください。
    ゆっくり話したりは難しいかもしれないけど、面白くしたいと思ってます。
    別の機会にも改めて飲みながらじっくり話したりしたいね!

  • pastelito より:

    スミサトさん、奥様。本、楽しみですね!
    阿佐ヶ谷に買いに行きますので、サインしてください(ファンみたい^^;)

    ところで、上記本の表紙の画像をバナー代りに旅音HPにリンク貼りたいのですが、よろしいのでしょうか?

  • スミサト より:

    ■pastelitoくん
    阿佐ヶ谷で会えるのを楽しみにしています。
    画像ですが、どうぞ自由に使ってください、というかありがとう!

  • sayaco より:

    とうとうお目見えですね!
    いい感じの表紙ですね~♪文章が入っているのがいい感じ♪タイトルの感じも、さすがのデザイナーさんですね。いいお仕事なさってますね☆中面も楽しみです。
    本、サインしてくださいね~!さやこさん江って入れてください笑。

  • スミサト より:

    ■sayacoさん
    こういう発想ってデザイナーならではだよね。
    普通に考えていたら、文字は転ばないし、あんな文章の入れ方しないし、写真の向きは本の縦に合わせるし、みたいなのが覆されまくりな感じが凄く好き。
    サインかー、出来るかなー?(笑)

  • 古田靖 より:

    はじめまして。
    拙著をお取り上げいただき、ありがとうございます。
    「中南米スイッチ 気ままな中南米旅行記」
    カッコいいデザインですね。
    発売されたら、読んでみようと思います。

  • スミサト より:

    ■古田靖さん
    書き込みありがとうございます。
    まさかご本人から書き込んでいただけるとは、嬉しいです。
    良くぞあんな面白い国の事を本にしてくれました、という感じです。
    ブログ以外でもアチコチで「面白い本がある!」と言い回っています。とてもステキな本ですね。

  • 中南米スイッチ – 気ままな中南米旅行記 –

    読みましたよ。一気に。 一度読んでしまえば、あとは時々おもむろに開いたページを読…

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