Skip to main content


少し前のこと、家にいるときにポストを開ける音がした。
え? 誰が勝手に開けてるの?
しばし室内で待機して、落ち着いた頃を見計らってなんだろうとポストをチェックしにいくと、
差出口からは入らなかったであろう牛乳パックが。
はて、これは?


牛乳パックの上部には切れ込みがあって中身が見える。
覗いてみたら木の苗がひとつ。
そうだった、取り寄せをお願いしていたんだった。

チビオトが誕生するにあたってなにか記念に植えたいが、さあなにを植えよう。
実のなる木だと毎年収穫ができて楽しいかな。
誕生月に花を咲かせる木というのもいいかも。
でも、せっかくだから自分たちらしい由来のある木にしたい。
こんな具合に木に思いを巡らせていたとき、
ふと北鎌倉にある円覚寺か建長寺に菩提樹があるらしいという話を思い出した。
急に気になってきて円覚寺を訪ねてみたものの見つからず、
もしかしたら建長寺だったのだろうかと思いながら家路に着いた。
自宅に戻り、ネットで検索してみるもそういった情報は見つからなかった。
が、代わりに日本の菩提樹とインドの菩提樹は種類が違うということがわかった。
もともと熱帯の植物である菩提樹(インドボダイジュ、クワ科)は日本で地植えにするには適さないため、
よく似たシナノキ科のボダイジュという別の種類を代用として植えているらしい。
ブッダが悟りを開いたといわれるのはインドのブッダガヤーにある菩提樹の下で、去年の6月、実際に訪れた。
それだけに見た目が似ているという理由で植えられている日本の菩提樹は記念樹候補にはちょっと、と思っていた。


ところがさらに調べていると、
ブッダガヤーの菩提樹の子にあたる木の苗を譲ってくれるというサイトを発見。
これならチビオトの誕生記念樹にぴったり、ということでさっそくお願いした。
到着した牛乳パックを開けて苗を取り出し、育て方のプリントを見ながら鉢に植える。
気候が異なるため地植えは難しいこと、
またブッダガヤーの菩提樹に比べて葉の形が細長くてシャープなことなど、ちょっとした違いはあるものの、
まさかこんな貴重なものが手に入るなんて思ってもいなかっただけに、うれしさもひとしお。
生後2カ月のチビオトと、全長10cmほどの小さな菩提樹。
これからどんな風に成長していくのか、大きな楽しみがまたひとつ増えた。

2010.8.9

Related Posts

Join the discussion 2 Comments

  • midori/kalo より:

    素敵なこと!お誕生おめでとうございます。

  • スミサト より:

    ■midori/kaloさん
    ありがとうございます。
    落ち着いたらお店にも遊びに行きます!

© Tabioto all rights reserved.