楽しそうなスポットがあちこちに点在するシンガポール。
多過ぎてかえって悩むほどだが、たまたまGardens by the Bayで目にしたChildren’s Gardenという名前に惹かれ、行ってみることに。
到着当日の夜、ホーカーズで夕食を終えた後もチビオトは元気いっぱい。だったらこのまま行ってしまえとMRT(地下鉄)に乗って向かったのは、建物の上に巨大な船が乗っているような姿でお馴染みのマリーナ・ベイ・サンズにほど近い、バオバブみたいな巨大な人工の木「スーパーツリー」が目を引く広大な植物園Gardens by the Bay。25~50mというビル並みの高さを誇るこの木々が光と音に包まれるOCBCガーデン・ラプソディというショーを、毎晩19:45と20:45にやっているのだ。ベンチに寝転びながら木々の光の変化をじーっと見つめ、終演後には「きれいだねえ」と感想を話していたチビオト。ほくほくしながら出口に向かう途中、「Children’s Garden」という案内を見た、ような気がした。
翌日、チビオトも楽しめるところに出かけようとプランを練っていたとき、ふと昨夜のあの表示を思い出した。さっそく調べてみる。どうやらFar East Organization Children’s Gardenという、今年の1月にオープンしたばかりのプレイスポットのことらしい。ほう、これはかなり充実していそうだなあ。しかも入場無料。よし、今日の行き先、決定!
Far East Organization Children’s Gardenは1歳から12歳までの子どもを対象とした、水遊びとアスレチック遊具で冒険気分を楽しめる遊び場。Gardens by the Bayの奥のほうに位置し、徒歩だと20分かかるため、迷わず園内を走るシャトルバスに乗る。これならたったの5分だ。
入口から見えるのは、地面からも頭上からもリズミカルに水が噴き出してくるWater Play。絶えず子どもたちの歓声が聞こえてきて刺激されたのか、チビオトもいそいそと水着に着替えて小走りで参戦。しかし顔に水がかかるのが大の苦手で、足を踏みだそうとする度に水しぶきが上がるため入っていけずに半泣きの表情で戻ってくる。すぐ隣にあるFish Fountainなら1~5歳向けで水の勢いも少し穏やかだからと手を引っ張っていくも、やんちゃなキッズが魚の石像の口を塞いで水があちこちに撒き散らされ、やっぱり顔にかかってイヤだからとすぐ退散。ハイハイやつかまり立ちしている子でもまったく平気な様子だったので、こればかりは慣れの問題だろう。仕方がない。
気を取り直して今度は遊具のあるところへ。Rainforest Tree Housesには有機的な形状の鉄の棒とロープでつくられていて、木登り体験やシェルターに隠れた気分、高いところからの良い眺めを味わうことができる。自然の中を歩いているようなAdventure Trailを抜けると、大きなすべり台や斜面に蜘蛛の巣のごとく張られたロープが。周囲には色とりどりのホルダーがあるから、ボルダリングみたいに使ってもよさそうだ。万が一転んだとしても地面は砂とゴムなのでさほど痛くなさそうだし、各所に配置されたスタッフが遊びのお手伝いをしたり泣き出した子どものそばに駆け寄ってくれたりするおかげで、安心して見ていられる。ひとしきり遊んでは次へ、おや、あっちも面白そうだな、という具合でいっときも休まずに走り回るので、付き添い役もつねにせかせか移動することになるが、楽しそうに遊ぶ子どもの姿を見るというのはとてもいいものだ。いつの間にかチビオトは見知らぬお友達といっしょに砂遊びをしている。言葉は全然通じなくても、自然に遊びが始まるというのは子どもならではの素晴らしい特権だなあ、とちょっとうらやましく思う。
翌日、たまたま立ち寄ったSingapore Botanic GardensにもJacob Ballas Children’s Gardenという子どもの楽しめそうなスポットがあったので、嬉々として向かったところ、無常にも月曜定休でクローズ。門の外から恨めしそうに眺める旅音家であった。
ちなみに前述のFar East Organization Children’s Gardenも月曜はお休み(月曜が祝日の場合は火曜)なのでご注意を。
Far East Organization Children’s Garden
http://www.gardensbythebay.com.sg/en/the-gardens/attractions/childrens-garden.html