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いよいよワールドカップが始まり、連日サッカーの話題で盛り上がっているのは周知のところ。
今回はブラジルが開催地ということで、各都市の街並みが画面に映るたびに懐かしんで楽しむという、一風変わった観戦を満喫している。
中南米を一周した際に2カ月半滞在したブラジルは、いちばん長く過ごした国だけに思い入れもひとしおだ。

次の日本戦の会場となる街、ナタルを訪れたのは、7年前の6月だった。
現地で「ビーチがキレイだよ」とかなんとかオススメされて立ち寄ったように記憶しているが、サルヴァドールから飛行機でやってきて、ずいぶん暑いところだと思ったのが最初の印象。
ナタルは南緯5度46分、赤道にも程近い場所にあるのだから無理もない。常夏なのはノルデスチ(ブラジル北東部)の特徴とも言えるだろう。
ブラジルでビーチといったら真っ先に思いつくのはリオ・デ・ジャネイロだが、ノルデスチにもユニークなビーチや壮大な砂丘など、ぜひ足を運びたくなるスポットがいろいろあったのだ。

1年の大半が晴天と言われるナタルで、まさかの雨という不運にも見舞われたが、晴れた日のポンタネグラビーチは文句なしの素晴らしさだった。
パラソルを借りてビーチの端にある白砂の砂丘を眺めつつ、お腹が空いたらソーセージやコラソン(ハツ)の串焼きをつまんでのんびり過ごしたんだっけ。
ちなみにこの砂丘、残念ながらロープが張られていて登ることができなかった。
砂丘側から見るとビーチの向こうにビルが立ち並んでいて、そこそこ大きな街だったということに気付く。
7年後の今はさらに都会らしい風情になっていることだろう。

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その後はフォルタレーザに飛び、ここで2日ほど過ごしてから別の街、というか村みたいな規模の地へ向かうべくバスに乗り込んだ。
途中からガタガタの未舗装道路に入り、気がつけば海沿いの砂の上を走り、文字通り道なき道を進んでいった。
だんだんと民家も少なくなり、相変わらず砂浜を走り続けるバスに一抹の不安を覚えたが、ようやくたどり着いた街、ジェリコアコアラは予想以上に理想的な場所で感激した。
家庭的かつ隠れ家的オアシスの宿、こぢんまりとしたビーチ、そして道路はどこもかしこも砂で、裸足のまま歩いても全然へっちゃらだ。
毎日海で泳ぎ、宿に戻って昼寝して、夕方になると家々の裏手に広がる砂丘に登って夕焼けを見るのが日課だった。

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Google Mapで見ると、道路の様子やオアシスらしさが少しは伝わるだろうか(徐々に拡大してみて欲しい)。

この楽園を後にして向かったのは、ブラジルを代表する観光地としてすっかりメジャーになったレンソイス・マラニャンセス国立公園。
ここまで来ると白い砂丘はどこまでも続き、その広さは1,550 km²にも渡るという。
東京都の2,188 km²と比較すると、いかに広いかがイメージできるだろうか。
雨季の間のみ出現する幾多もの池で泳いだり、砂丘から転がってダイブしたり、くたくたになるまで遊んで楽しみ尽くした。

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せっかくナタルまで行ったなら、もうちょっとだけ足を伸ばして日本では味わえないビーチライフを送って欲しいところだが、ここまで来てしまうと次のコロンビア戦開催地のクイアバがさらに遠のいてしまう、というのがネックになる、かな。
拙著『中南米スイッチ』でも紹介しているノルデスチの素晴らしいスポット、いつか訪れる機会が巡ってきますように。

中南米スイッチ
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